ドローンの最高高度は、製造している企業・販売している機体ごとにスペックが違うためバラバラです。日本においては航空法によって「150m以上の空域は飛行禁止」とされていますが、実はもっと高く飛ばすことが可能です。
どうしても150m以上飛ばしたい場合は、許可・承認の申請前に空域を管轄する「管制機関」と調整する必要があります。
ドローンは原則高度何mまで飛ばしていいのか?
現在、国内においては航空法という法律によって150m以上の飛行を禁止しています。
しかし、このルールが適用されるのはドローン本体の重量が200g以上の機体に限られます。
では、機体の重さが200g未満であれば好きに飛ばせるのか?というとそういうわけでもありません。たとえ、200g未満のドローンであっても航空法以外の法規制を守る必要があるためです。
具体的に規制されている法規制をご紹介します。
小型無人機等飛行禁止法
これは「重要施設および周辺約300mの地域上空」でのドローンの飛行を禁止している規制です。
また、これ以外にも空港周辺の空域や地表・水面から150m以上の高さの空域、これから行われる東京オリンピック・パラリンピック競技大会中の飛行も禁止されています。
150m以上の高度はバレるのか?

実際のところ、地上で自動車のスピード違反を取り締まるような検挙を行っているわけではないため、バレないこともあるでしょう。
しかし、法規制によって取締りが厳しくなった昨今、警察官にバレなくても飛行させている周辺の方々が通報する可能性が非常に高いのが現状でしょう。
今までドローンで検挙されたパターンとしては、周辺住人による通報とドローンで撮影した映像をインターネット上にアップして検挙につながった事例が多いようです。
どちらにしろ、今後さらに法規制が厳しくなっていくかと思われますので、150m以上飛行させる場合は必ず航空法を守り許可・承認を得てから飛行させるようにしましょう。
海外では高度の規制はあるのか?

日本では150m以上の飛行は禁止されていますが、海外で飛行させる場合は高度の規制はあるのでしょうか。
国 | 高度規制 |
アメリカ | 120m以下 |
カナダ | 122m以下 |
イギリス | 122m以下 |
フランス | 150m以下 |
台湾 | 122m以下 |
中国 | 150m以下 |
タイ | 90m以下 |
シンガポール | 60m以下 |
マレーシア | 120m以下 |
インドネシア | 150m以下 |
ミャンマー | 120m以下 |
こうやって見てみると、国によってバラバラなのがお分かりいただけるかと思います。ちなみに、日本だけでなくどこの国でも高度違反をすると罰則を受けることになります。
「知らなかった」では済まされないため、海外でドローン飛行を考えている人はしっかりと確認・準備しておきましょう。
機体毎の最高高度一例
ドローンのスペックによって最高高度が違うため、ここからはドローンを販売しているDJIとParrotの代表的な機体を例にしてご紹介していきます。
DJI Air 2S

DJI最新作「DJI Air 2S」の最高高度(運用限界高度)は5,000mとなっています。
日本で一番高い富士山の標高が3,776mですから、DJI Air 2Sなら軽々超えられる仕様となっています。
DJI Mini 2

2つ目にご紹介するのはDJI Mini 2。発売当時、機体の総重量が199gとして話題となったドローンです。
DJI Mini 2の最高高度(運用限界高度)は3,000m。プロペラガードを装着時は1,500mまでとなります。
Parrot ANAFI PF728005

ParrotシリーズでメジャーなANAFI PF728005。こちらの最高高度(運用限界高度)は4,000mとなっています。
しかし、国内で飛ばす場合はあらかじめプログラムによって最高高度が制限されているため、記載されている最高高度ほど飛ばすことはできないません。
Parrot Bluegrass Fields

こちらは一風変わったParrotの農業専用ドローンです。こちらの最高高度(運用限界高度)も4,000mとなっています。
日本でもメジャーなブランドのドローンをご紹介してきましたが、どの機体を見ても最高高度は航空法で規制されている150mを軽く超える作りとなっています。